「自分は何でできているか」
そんなことを考えたことはありますか。
色んな考え方があるでしょうが、「これまでに出会ったものでできている」という風に考えることもできます。
生まれてから、現在に至るまで、何を見て、何を聞いて、何を感じたか、何を経験してきたか・・・これらによって世界に対する認識が変わります。
これらの経験は人が運んできてくれるもので、全くもって同じものを見て、聞いて、感じて、経験した他人はおそらく存在しません。
そこに自分というものができあがります。
その自分が、ある人に憧れて、その人のようになりたいと思い、色んな事を真似ていっても、絶対その人にはなれません。
どれだけ近づいても違いというものが出てきます。
本書ではそれを「個性」としていますが、本当に素晴らしい考え方だと思います。
今の世の中、他人と比べ、劣等感に苛まれることもあろうかと思いますが、人との違いはかけがえのない個性であると思います。
その個性を大事にすることは正に自分を大事にすることで、ひいては自分を思ってくれる人を大事にすることに他なりません。
本書は、上京したての大学生が、思いがけず落語研究会に入り、諸先輩との出会いをきっかけに人生を意味あるものにしていく物語。
人と会うことの大切さを教えてくれる一冊です。
私がお世話になっている書店です。
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